月組博多座 キャスト別感想

月城かなと
バカな事は言えるのに好きな人には大事な事が言えない幸次郎、最後は幸せになって良かった。
おめでとうれいこさん。
滑舌良し、歌良し、台詞のない時の表情良し。いなせな若棟梁。
大工仲間？に、結婚は良いよみたいな話を聞かされている時の「バカ野郎、こちとら分かってるよ。お光に何て言っていいんだか分かんないんだよ、べらんめぇ」みたいな表情好き…笑
仕事の段取りは要領よくできるのにね。
幸次郎の誠実さが、大火事の時にお光やじいさんを助けに行く所や、川べりで死ぬかもしれない所、体調の悪い妻をきちんと気遣う所に出てて、胸を打つ。
最後のお光の腕を取るシーンは「えぇ、なにが起こるの？」とひとり焦った。ダルレーク再来？

そしてショー、
そういえば、デュエットの時一度離れて、海ちゃんが拗ねていましたけど、前回でもありましたっけ？

れいこちゃんって、普段のメイクと舞台メイクにギャップが無いジェンヌさんのひとりだとけど、何か今回のショーは「月城かなと」の美しさに酔うショーだった。
額の形から鼻筋、眉の引き方、口元のすべてに品があり、正面も横顔も斜め45度から見る角度も完璧でした。
美しい人を見るって気持ち良い。

海乃美月
もしかして自分とかけ離れてる役の方がやりやすいのかな？
フラムシェンとかゼルダとか太夫とか
次回は映画のヒロイン役だけど、身分の高い役、高貴な役など見てみたい。
ショーでは超安定の真ん中ヒロインでした。

鳳月杏
半次にも幸せになって欲しかった。
階段に片足のせて歌うちなつがかっこよすぎ。
羽を背負って降りてくるヘアスタイルが真ん中分けで新しいちなつ発見。
ちょっと可愛いいじゃない？

暁千星
「ダルレークの恋」に続いての悪役。
前回は主人公にコテンパンにやられての退場で、ある意味爽快な悪役でしたが、今回は島抜けするため人も殺しているし、逃亡のためお光を巻込むことも、半次を脅すことも厭わない。人の弱いとこをついてくる、正真正銘の悪人。でも女にモテソウ。
ショーでは3番手ですが、ライブ配信では2番手の感じでした。私がありちゃんが好きだから？観劇された方のブログでは芝居ショー共にちなつ絶賛の記事が多くて配信との違いに戸惑いました。

天紫珠李 アマシジュリ
箱入り娘のおっとりしたお組、夜鷹のお姉さんたちと遣り合うまでになったお組、「あの子はもう駄目だねえ」言われるお組、そしてお光たちに看取られながら死んでいくお組。でも最後は昔に戻ったようにも見え、それがなお不憫でした。
ショーでは横恋慕されるヒロイン役、迫力あった。

晴音 ハルネアキ
お顔もお名前も知ってたけどこんなに綺麗だった？
和物のメイクも声も所作も綺麗だった。セリフも聞きやすかったし粋な芸者さん。
ショーでも目立ってた。

結愛かれん ユイカレン
和物のメイクがすごく厚塗りに見えたけど、ショーでは綺麗だった。
パッチリした目元が目を引く。

蓮つかさ
お芝居もショーもすごくかっこ良かった。
今までも存在は知ってたけどどこか中途半端の感じがしてて、たぶん可愛らしいからかな。
今回見たらすっきりして素敵だった。いや、今までもそうだったかも。

光月るう
正真正銘のおじいさんだった。「桜嵐記」もおじいさんだったがこれからもおじいさんでいいかもと思った。
そしてショーではガンガン踊る。

麗千里 ウララセンリ
珠城りょうさんの「雨に唄えば」で印象に残りました。ただ今まで顔が覚えられなかった。
声がよい、迫力ある夜鷹だった。

朝陽つばさ アサヒツバサ
青ひげさん、やっぱりみとさんの旦那さんだった。
hpのプロフィールを確認しました。そうこの輪郭！

英かおと ハナブサカオト
男だった。鳶の小頭。どこかにホントにいるような鳶の小頭だった。

春海ゆう ハルミユウ
飛脚の権蔵。ポーズ付き。あれって演出？自分で考えて提案したの？
目立つ目立つ

皆さん、何というか地に足がついている芝居で、江戸の庶民の生活感や死生観も感じられた。
今の時代から見るとかなり人間関係もウェットな感じもするが、それが江戸っ子の言葉を通して語られると「明日は明日の風が吹く」じゃないけど、どこかカラッとした一種の諦め、自分の定めを受け入れて四の五の言わずに生きていく力強さがありました。

是非、音楽と歌詞を時代に合わせて変えていく柔軟さを劇団には見せて欲しいと思います。
十何年後かにまた新たなキャストで再演希望しているので。

お読み頂きありがとうございました。

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