すみれの散歩道

心惹かれる宝塚や映画などについて綴ります

NHK 特集ドラマ『アイドル』愛希れいか出演 戦時下のエンターテイメントの役割

さききわ

www.nhk.jp

祝日午後7時半からの放送ということは、きっと子供たちにも観て欲しいという事だと思います。最近のNHKはドラマを通じて色々なメッセージを送っています。
支配人兼プロデューサーの佐々木千里(椎名桔平)が言う割には「エロ」は抑えめでした。
タイトルは『アイドール』でも良かったのでは?


発表があってからずっと楽しみにしていました。
新宿の劇場「ムーラン・ジュール」の看板スター高輪芳子役、元タカラジェンヌのちゃぴに相応しい役だなと。
芝居の声は役に合わせてでしょうか、私にとっては初めましてのちゃぴの声。


冒頭のちゃぴはショースターの本領発揮

♪ここは新宿~何でもありの世界
♪そうよ何だってできる 今日からは~

ズンチャズンチャズンチャズンチャのリズムとちゃぴの伸びやかな声でムーラン・ジュールの世界に入ります。


芳子は松竹歌劇団に居られなくなって佐々木に拾われた設定。
歌も安定してスタイル抜群、華やかなショースターに相応しかった。
長く引き締まった脚、デコルテが美しい。
バックダンサーも充実してステージの場面は楽しめました。
別の場面では山崎育三郎とのデュエットソングもあり。


対して明日待子(古川琴音)がセンターになると、曲は当時っぽくてダンスは現代のアイドル風。
まさに「エロ」から「可愛い」へ。
近いうちにうたコンでやって頂きたい。


慰問から帰ってきて自分のした事が死に行く兵士たちの背中を押したのでは無いかと自分を責める待子、そんな待子にムーラン・ジュールの復活を宣言する佐々木はファンからの手紙を待子に渡します。
ここはタカラジェンヌとファンの関係を思い出します。

リンク先から一週間の見逃し配信、そしてちゃぴ始め出演者の動画も観られます。






そしてこちらは昨日の『歴史探偵』
テーマは戦争とアイドル
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何と2017年の明日待子さんのインタビュー、高峰秀子さんのエッセイも紹介されていました。
明日待子さんは長生きされたんですね。
中村メイコさんの映像もあり子供の私から見るとおしどり夫婦が売りのテレビタレントのイメージでしたが、母からは子役スターと聞いていました。ホントだったのね。
そして高峰秀子さんは私が小さい頃も恪の高い映画スターでした。


戦時中の宝塚歌劇団の事件については何となく知っていましたが、その後の劇団運営にも影響を与え国策に沿った舞台作りをせざるを得なかったと。

しかし今うっすらとした戦時中みたいなもので、もしかすると何かのきっかけで私たちが住んでいる国も本格的にその中に進む可能性がある現状を思うと、司会の佐藤二朗さんの動揺は胸に迫りました。
同業者ゆえに一層衝撃を受けたかもしれません。





そしてこれも言っておきたい。
ドラマの最後に出てきた戦後最大の歌姫を演じていたのは誰?
新たなスターは私たちの知らないうちに誕生しているのですね。







お読み頂きありがとうございました。
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